会長あいさつ

令和6年度

キャリア教育の一層の推進と充実に向けて

埼玉県高等学校進路指導研究会会長     

(埼玉県立浦和商業高等学校長)

 


 本研究会の皆様方におかれましては、日頃より本研究会の充実に御尽力を賜り、厚く御礼申し上げます。
 現在、経済のグローバル化、AIの導入等が進むとともに、解決すべき社会課題は年々複雑化してきていると言われる社会の中で、生徒の多くは在学中に成年年齢を迎え、数年後には一人の社会人として自立し、これからの日本を支え、日本を牽引していく貴重な人財の一人となります。そして、私たちは、この変化の激しい時代をたくましく生き抜いていくために必要な様々な力の育成、キャリア形成が求められているところでもございます。
 さて、「ウェルビーイング」という言葉を御存知ですか。この「ウェルビーイング」という言葉は、「日本社会に根差したウェルビーイングの向上」として、令和 5 年 3 月 8 日の中央教育審議会の次期教育振興計画についての答申の中にございます。この答申において、ウェルビーイングとは「身体的・精神的・社会的に良い状態にあること。短期的な幸福のみならず、生きがいや人生の意義などの将来にわたる持続的な幸福を含む概念」と示されています。この「ウェルビーイング」、進路を考える際に、一つの手立てになる言葉だと思
います。自分自身が身体的・精神的・社会的に良い状態にあるとはどういう状態を指すのか、自分にとって将来にわたって続いていく幸福とはどんな状態なのだろうか。これらを生徒自身が「探し、考え、記録する」、この過程がキャリアパスポートにつながり、これらを「探し、考える」機会がキャリア形成につながり、この継続が、生徒自らが主体的に成長できるキャリア教育の実践につながると考えられます。
 本研究会においては、学校の進路指導において、進学指導の中には就職指導の考え方を、就職指導の中には進学指導の考え方を採り入れ、進学指導と就職指導の一体化と、その相乗効果によるキャリア教育の一層の推進が必要になってくること、進学指導と就職指導を一体的に展開していくことで、生徒が自らの役割の価値や自分と役割との関係性をつなげ、積み重ね、それが効果的なキャリア形成につながることを伝えてまいりました。これに併せて、一人一人のウェルビーイングの実現を目指す多角的な視点を加え、本会の目指すキャリア形成に向けたキャリア教育の一層の推進と充実を進めてまいりたいと思います。
 結びに、本研究会のますますの発展を祈念いたしますとともに、本研究会の活動の一層に充実につきまして、引き続き、皆様の御理解と御協力をいただきますよう、お願い申し上げます。